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2012年11月11日 (日) | 編集 |
*慢性腎不全の原因について


一般的なのは、家族性腎症といって、遺伝性。

後天性の原因には糸球体腎炎が多いとされ、これは免疫複合体が糸球体に
沈着して腎不全を起こすと考えられていますが不明の点が多々あります。

他にも、全身性エリテマトーデス(SLE)、FIP(猫伝染性腹膜炎)、
腎毒性物質(エチレングリコールなどの不凍液、ヒ素、銀、鉛などの重金属、
一部の抗生物質などの薬剤)など、さまざまな要因で腎不全が発症します。


*腎臓のお仕事

(1)血液をろ過して尿を作る(尿生成)
(2)血液のなかから必要な物質と必要でない老廃物を分別し、
  それぞれ再吸収したり排泄(尿として)することで、
  からだのバランスを整えている(物質の吸収)
(3)血圧の調節や、造血を指令する(体循環)

このうち1と2は、ほぼ同じことを言っています。
血液を、腎臓の糸球体という『ろ過装置』で血球やタンパク質などの
必要な成分を漉し取り、あとの残りは尿細管に流れます。


血球成分や大きなタンパクを取り除いた血液は、尿の元となり、
これを原尿と呼びます。腎臓ひとつに20万以上の糸球体があり、
それぞれに尿細管が付属しています。
この長い尿細管を通るあいだ原尿は、じつにその99%が再吸収を受け、
体内へと戻ります。
では、残りの1%はどうなるのでしょう?
尿になるのです。たとえば一日1Lの尿をする人では、
その日つくられた原尿はなんと100Lにもなり、
そのうち99Lは吸収されているということです。

では、再吸収されるものと、されないものの違いは何でしょうか。
再吸収される物質のほとんどは水分です。
そのほか、Na、K、Cl、Caなどの電解質、小さいたんぱく質、
ブドウ糖、アミノ酸などが多いです。
また尿細管では不要な物質の排泄(分泌)をする機能があり、
それは、余分な水分、カリウム、リン、尿素、クレアチニンなどがあります。

また、腎臓は非常に血流の豊富な臓器です。
それゆえ、その血流量の多さを生かして血圧の調節(レニンの分泌)も同時に行います。
さらに、赤血球が足りないと感知すれば造血指令ホルモン(エリスロポエチン)を放出するという、
循環器としての一面ももっているマルチな臓器なのです。


*腎不全になると…

(1)原尿を濃縮(再吸収)できず、色がうすくて、
臭いもきつくない水のようなおしっこがたくさん出ます(多飲多尿)。
尿比重の低下が見られます(1.035以下)。

(1)の症状は、多飲多尿と呼ばれる症状で慢性腎不全では必ず見られる症状です。
尿がたくさん出るので水を飲む。
あくまで尿が先行するのです。




(2)ろ紙(糸球体)のフィルターがボロボロになり、
大きなたんぱく質などがろ過されず、そのまま尿にでてきてしまいます(たんぱく尿)。
しかも、尿細管は再吸収できずにジャージャー排泄してしまうため、
脱水の進行とともに電解質やカルシウムなどのイオンバランスが崩れ、
全身的な影響が現れます。
排出しなくてはいけない尿素やクレアチニンが排出できずに体内をまわり(高窒素血症)、
やがて尿毒症となります。

(2)のイオンバランスの不均衡は、全身へのダメージを与えます。
脱水に伴って電解質の異常も散見され、その中でもカルシウムの欠乏は
さらなる病気を招きます。
カルシウム(Ca)とリン(P)は切っても切れない間柄で、
Pが上がればCaが下がるというような仕組みになっています。
腎臓ではビタミンDを活性型ビタミンDとする機能もあり、それが障害された結果、
消化管からのCa吸収が障害され、血中Ca濃度は下がっていきます。
Pはほとんどが腎臓から排泄されるため、腎不全時にはリン排出が疎かになり
高P血症となります(Pを制限する必要性)。
高P血症のため、Caはその濃度を下げるため細胞内へ移動し、細胞内で障害を惹き起こします。
腎臓の細胞も例外ではありません。、ナトリウム(塩分)の多過は血圧を上げやすくするため、
制限しなくてはいけません。
高窒素血症の原因である尿素やクレアチニンなど(窒素化合物)は食物中や筋肉のタンパク質から
分解されて作られますが、通常これは尿と一緒に排泄されるはずです。
腎不全のように排泄できなくなってしまった場合は、これらが体に蓄積して尿毒症を引き起こし、
多様な症状が発現します。慢性の嘔吐と下痢、神経症状=けいれん(これらを尿毒症の3主徴という)、
食欲廃絶、異常呼吸、脱水と貧血、乏尿や無尿、口腔潰瘍、舌の壊死、口臭、沈うつ、
嗜眠などの症状が起こり、もはや末期の腎不全となります


(3)腎不全となることで、レニン(血圧を上昇させるホルモン)の放出がさかんになり、高血圧に。
また、高血圧は腎臓へ直接ダメージを与え、さらに高濃度のタンパク尿が見られます。
そしてエリスロポエチンの放出もなくなって来てしまい、腎性貧血が発症するに至ります。

(3)の高血圧とタンパク尿については腎不全の憎悪因子であり、
貧血は体にとても負担をかけ、腎臓の細胞に対しても酸素や栄養補給の観点から
ダメージを与えることになります。



これらは、いっせいに症状がおきるわけではなくて、徐々に(慢性的に)進行する疾患です。
それぞれには全4期にわたるステージがあり、各ステージを登っていくことはもはや
とめることはできないのです。

第Ⅰ期(予備能力の減少:正常の50%以下)・・・臨床兆候はなし。腎臓が徐々に障害を受ける
第Ⅱ期(代償性腎不全期:正常の50~30%)・・・多飲多尿の症状。腎機能検査の軽度異常
第Ⅲ期(非代償性腎不全期:30~5%)・・・腎不全期。CreおよびBUNの上昇
第Ⅳ期(尿毒症期:正常の5%以下)・・・尿毒症が併発。多彩な臨床症状。末期腎不全。


*治療法

①腎不全の食餌 

腎臓に負荷のかかる物質を排除したごはんが腎臓食です。
つまり、適たんぱく質、低ナトリウム(減塩)、低リン食の3大条件がそろう食餌を与えます。
ここで人(マウス)と猫(犬も同じ)の腎不全の大きな相違点について述べます。
人の腎臓が一旦慢性化するといくら食事療法を行ったとしても、時間の経過に伴い、
直線的で右肩下がりの機能低下(糸球体硬化が進む)が起こります。これは透析の導入時期を
ほぼ正確に推測可能なくらいです。
猫ではこの人で見られる右肩下がりの現象が食餌療法で抑制可能です。
しかもかなりの期間直線的に機能が維持されることが多々見られます。勿論、
好き放題の食生活をしていれば、腎機能の低下のスピードは速まります
(このことを腎不全の進展あるいは憎悪という)。

また、猫では人程にタンパク質を制限した低タンパク食では、中等度に
制限した食餌よりも腎不全を進展させることが実験的に証明されています。
勿論高タンパク食は論外です。このことから猫では中等度タンパク制限食のことを
「適タンパク食」と呼んでいます。タンパクは腎臓の血流量を増大させることから制限が必要です。
塩分も体液量が増えることで同様に糸球体に負担を掛けます。
Pは前述したようにCaの細胞内流入で腎臓の細胞障害を進展させるということです。
ただし、腎不全の動物は食欲低下していることが多く、うまく食べてくれるかどうかがカギです。
どうしても食べない場合は強制的に給餌する必要性も生まれます。

②脱水の補正 

脱水を防ぐため、最近よく水を飲むからといって水を制限しない。
腎不全の進展をはやめることになります。さらに水も飲まなくなってきたら、
皮下点滴を自宅療法として選択するのも一つです

③尿毒素を体にためこまない 

活性炭は、消臭剤や水なんかの不純物質を吸着するのによく使われますね。
実は医学的にもよく用いられるポピュラーなものなのです。
ここでは、尿毒素を吸着するために活性炭を内服します。
尿毒素物質はBUN(血中尿素窒素)やCre(クレアチニン)、Pなどをはじめ、
約3000種もの物質があるとされています。
活性炭を飲ませることで、消化管中の尿毒素を吸着して、
便と一緒に排泄してしまうのが目的です。


④高血圧と貧血を防ぐ 

血管拡張剤として使用されるのがACE(=アンジオテンシン変換酵素)阻害薬です。
猫の実験的な慢性腎不全モデルではACE阻害薬が糸球体の血圧(=糸球体濾過圧)と
糸球体の肥大を抑制することが証明されています。
自然発症の慢性腎不全猫でもその効果が示唆されています。
これによって血圧(=糸球体濾過圧)が降下し、腎臓にやさしい血行動態となります。
貧血に対しては、ヒトエリスロポエチン製剤や輸血、またサプリメントなどがあります。


⑤最後の手段
 

腹膜透析があります。これは手術で開腹し、ドレイン(管)を取り付けてから
一日何回も透析液をおなかの中にいれて透析を行います。
しかし、末期の腎不全の状態で手術をするリスクを容認し、
かつ非常に大変な作業を一日何回も行う了承を得られない限り、
滅多に腹膜透析をすることはありません。あくまで最後の手段です


腎臓がタフな臓器と言いました。
腎臓は非常に代償性(どこかが悪くなると、ほかのどこがが人一倍
がんばって代償する体の基本的機能)に優れているため、
少々のことでは症状がでません。したがって、片方の腎臓をとっても、
もう片方ががんばるため影響があまり出ないのです。

ところが、4分の3以上がダメ(75%以上)になると、一気に悪化し、
とめようもない進行性腎不全状態に陥ります。つまり血液検査で引っかかる
レベルでは既に75%以上の腎臓が機能していないということを覚悟するべきです。



文章・・たばる動物病院 より

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テーマ:猫のいる生活
ジャンル:ペット

2012年10月17日 (水) | 編集 |

猫の腎臓が急に働かなくなる病気は、腎臓自体に問題がある場合が多いものの、
雄猫の尿石症などによって尿がでなくなることに続くものも少なくありません。

尿は作れても出せない状態になって、次第に腎臓もダメージを受けるためです。
また、何らかの原因で腎臓内の血液の量が減ってしまうと腎臓が血液を
ろ過できなくなり腎不全に陥ってしまいます。

疑うのは脱水を起こして口の中が乾いていき、大量に水を飲んでもすぐに吐いたり
尿の量が多いときです。
この状態が続くと、栄養まで流れ出て行きますので、体重も抵抗力も落ちてしまいます。
ただ、症状が軽い場合は治療を行えばすぐに回復できます。



腎臓の状態を調べるための血液検査と尿検査を行いそれらと平行して原因となっている病気を
治療していきます。

原因に応じて抗生物質の投与や、利尿剤の投与、点滴による体液の補填などを行います。

尿毒症へ移行している場合は点滴を行い窒素化合物を体外に排出させる必要があります。




【尿毒症】

尿毒症とは腎不全の結果、尿毒素(窒素化合物、クレアチニンなど)が排出されなくなり
体内に溜まるために現れる様々な症状をいいます。
神経や循環器、消化器、血液など、ほとんどの器官に異常が現れます。
その症状は呼吸困難、嘔吐、下痢、貧血などです。
治療方法はまずは血液中の窒素化合物やクレアチニンの量を測定し進行具合を調べます。
その後、腎機能を回復させるための治療を行います。またそれぞれの症状に応じた薬を投与します。



テーマ:猫のいる生活
ジャンル:ペット

2012年06月17日 (日) | 編集 |
猫白血病ウイルスは唾液、尿、涙液、母乳、血液そして胎盤を介して伝播します。
空気伝播の感染はあまり多くなく、闘争による外傷(噛み傷)と口や鼻への直接の接触が最も多い感染源と思われます。
なぜなら、このウイルスは唾液に多く存在するからです。

このウイルスは世界中の猫に感染が認められています。
特に外の猫は家猫より感染率が高く、これが猫は家の中で飼育するよう薦める、ひとつの理由になっています。

年齢的には1~6歳ぐらいの猫で、平均は3歳前後で一番発症率が高くなっています。

日本の猫は統計によると、約3~5%が猫白血病ウイルスを保有していると推定されています。
そして、病気の猫は、約15~20%が猫白血病ウイルスを保有していると推定されています。



猫白血病の検査で陽性と判断されても、それは猫白血病ウィルスが体内に入っただけで、それは病気を示しているのではありません。
それは、猫白血病ウイルスの保菌の猫ということです。
しかし、陽性の猫は免疫(病気と戦う力)が低下しています。
ということは、健康な猫よりはちょっとしたことがさまざまな病気の発症につながりやすく、治りにくかったりすると思ってください。

確かに、猫白血病は発症すると8割近い猫が数年以内に死亡するというデータはありますが、生涯、発病しないコもいます。
また、感染しても自然治癒してしまう猫たちもたくさんいます。

もしも陽性であった場合では、院内での簡易キットのよる検査であっても、その時点では猫白血病ウィルスは体内に存在していることになります。
しかし、この時期は急性期であり、ここで軽症であったり無症状であればウィルスは体外に追い出され、治癒してしまう例もあることが知られています。

一度検査で陽性と出た場合でも、1ヶ月の間隔をとって再検査をして、持続感染なのか一時的なものだったのかを判定していくこともありますので、そういった選択もないわけではありません。
そうであれば、それまでは悪いことは考えないことです。

ただし、陽性と出たことでは感染源になる可能性もありますので、きちんと確認できるまでは他の猫と接触させないほうがいいでしょう。


猫白血病が陽性で何らかの症状が出ている場合では、インターフェロンによって免疫力を高める治療や、その時に呈している症状に応じた対症療法で治癒を目指す治療を行います。

そして、約4ヵ月後に再検査をします。
その時点で陰性になっていれば、治癒に向かっている可能性がかなり高いです。
治癒すれば、生涯、猫白血病に感染することはありません。

逆に再び陽性であれば、持続感染になっていると考えられます。

治るか治らないかは、感染した時の猫の年齢によって大きく差が出てしまうようです。




猫白血病の症状


【急性期】

感染後、約2~4週程度でウイルス検査が陽性になります。
この時期に急性期の病気がみられ、発熱や元気消失、リンパ節の腫れ、白血球減少症、血小板減少症、貧血などが発見されますが、感染を受けた猫のうち10~30%はウイルスをはねつけ、感染自体が成立しないようです


【ウイルス感染からの回復】

成猫ではウイルスが排除されることがよくあり、感染から16週以内に陰転します。
ウイルス感染からの回復がみられた猫は、二度と猫白血病に感染することはありません。


【持続感染へ】

感染から4ヵ月以上陽性が続く猫は、持続感染となります
持続感染になった猫は、ウイルスは陽性のままになりますが、急性期の病気は一旦おさまり、その後、数ヵ月から数年は、表面的には健康な状態が続きます。


【持続感染猫の発症】

持続感染期には、がん(悪性腫瘍)、血液の病気、免疫の病気、他の感染症など、さまざまな病気(FeLV関連疾患)がみられ、多様な病気(リンパ腫・赤血病・重い貧血など)が起こります。




yahoo知恵袋より
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1152525081
aluremu27さん の回答より

テーマ:猫のいる生活
ジャンル:ペット

2012年06月17日 (日) | 編集 |


猫免疫不全ウイルスは猫のエイズウイルスとも呼ばれますが、これは、
最初に人間のエイズに似た病気を発症した猫で発見され、
ウイルスもヒト免疫不全ウイルス(HIV)に似たものであることがわかったためです。

ただしその後の研究で、HIVとは別のウイルスであることがわかり、
また感染した猫は全部がエイズになるわけでもないことがわかりました。

したがって、このウイルスに感染した猫をすべて「猫エイズ」と呼ぶのは不適切ですし、
ましては「エイズが移る」などといって感染した猫を捨ててしまうなどもってのほかです。
さらに、猫白血病ウイルスと似た病気を起こすことも多く、両者が正しく区別されないこともあります。

このウイルスに対する正しい知識を身につけ、正しい対処法を理解して下さい。
病原ウイルス
 レトロウイルス科、レンチウイルス属、猫レンチウイルス群の猫免疫不全ウイルス
(Feline immunodeficiency virus: FIV)が病原体です(図8)。


FIVはどんなウイルス? 

猫にしか感染しない猫固有のウイルスです。

遺伝子の解析によれば、人間のエイズウイルスとは同じ仲間ではあるものの、
非常に遠い関係にあります。
犬と猫の共通の祖先の動物から猫科が分かれた時に、すでに猫科動物には
FIVの祖先が感染していたようで、ライオンやチータなどの大型の猫科動物にも、
特に病気は起こさないけれどFIVと非常に近縁のウイルスがみつかっています。
FIVは猫の体外では非常に不安定で、室温では数分から数時間で感染力を失ってしまいます。
ただし排泄物などで湿った敷物などでは、やや長く感染力を保つこともあります。
太陽光線、紫外線照射、熱などで簡単に死んでしまい、次亜塩素酸ナトリウム、
ホルマリンをはじめ、アルコール、洗剤、第4級アンモニウム塩などで殺すことができます。


感染から病気の発生まで


感染ルート 

感染猫の血中には感染力を持ったウイルスが存在し、ウイルスが唾液中に排泄されます。
猫同士の喧嘩による咬み傷で感染しやすいといわれています。感染猫との同居、
グルーミング、トイレの共有などでは、可能性はゼロではないものの、感染しにくいようです。

感染の経路は、したがって傷口が主体であると思われます。

FIVに感染した猫というものは、治ることは一生ありません。
そしてウイルスと抗体を一生保有し続けるのです。
このため、抗体が見つかればほぼ100%ウイルスがいると判定してよいのです
(例外は母乳から抗体をもらった子猫の場合と、アメリカで市販されているワクチンを接種された猫)。
通常は、感染から8週までに抗体が陽性となります。



感染と病気


◦急性期

感染後2目週以降に、猫には軽い症状がみられるよううになります。
この期間を急性期と呼び、通常は1-2ヵ月間持続しますが、長いものでは
1年程度軽い症状がだらだらと持続するものもあります。
発症にあわせて抗体が陽性になりますが、はっきりとした陽性になるまで
8週間ほどかかる猫もいます。

症状は、発熱、リンパ節の腫れ、下痢などであまりはっきりしないこともあります。
血液検査では白血球数の上下がみられることもあります。非常に若い動物が感染すると、
激しい細菌感染などでこの時期に死亡することもありますが、若い猫の感染自体まれであるため、
激しい発症をみることはきわめて少ないと思われます。

成猫の場合は急性期は自然に終息し、無症状となります。


◦無症状キャリアー

この時期は、正しくは無症候性キャリアーと呼びますが、
急性期の変化が見られた後に臨床症状が消失する時期をさします。

抗体は引き続き陽性で、血液からウイルスも分離できます。

この期間の持続期間は平均で2-4年位と思われますが、一部の猫では老齢で別の病気で死ぬまで、
ずっとFIV感染に関しては無症状期ということもあります。
無症状期の猫を個別によい環境で飼育して観察すると、2年間で36%ほどが発症することがわかっています。
したがって4-5年経過しても発症しない猫はいます。


◦持続性全身性リンパ節腫大(PGL)

無症状期から発症期に向かう過程で、全身のリンパ節が腫れてくる時期があります。
ただしその持続期間は2-4カ月と短く、すぐに明らかな発症期に入るため、
この時期が見逃されることが多いようです。


◦AIDS関連症候群(ARC)

PGL期に引き続きみられる真の発症期です。
この時期の病気を示す猫の平均年齢は約5歳であり、FeLV感染の発症より遅れてみられるのが、
この感染症の特徴です。

複数のリンパ節の腫れに加え、抗生物質に反応しない発熱、体重減少、慢性口内炎(図9)、
慢性上部気道疾患、慢性化膿性皮膚疾患など、様々な慢性疾患がみられます。

血液の検査では軽度から中等度の貧血と、高γグロブリン血症がよくみられます。


◦後天性免疫不全症候群(AIDS)

ARC期から、さらに病気が進行してそのまま移行します。
この病期の特徴は、激しい体重減少(図10)に加え、細胞性免疫不全を思わせる日和見感染
または腫瘍がみられることです。

日和見感染とは、一部の細菌や真菌の感染症で、免疫が正常の個体では何も起こさないが、
免疫不全の個体で激しい病気を起こすものです。
血液の検査では、貧血または白血球などの血球減少症もきられ、リンパ球数も激しく減少しています


◦FIV感染猫にみられる疾患

FIV感染猫にみられる疾患(表3)で特徴的なものは、発症例の約半数で認められる、
口腔内、とくに歯肉、歯周組織などの激しい炎症や細菌感染(口内炎)です。

その他、慢性的に鼻づまりや鼻汁が激しいもの(慢性上部気道疾患)、皮膚や外耳道の慢性細菌感染、
慢性腸炎、膀胱炎、尿路感染症などもみられます。






猫ウイルス病公式サイト より
http://www.catvirus.jp/home/index.html

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